記憶の国のアリス

子育て終盤戦から瞬く間に母の介護へ移り変わった日々を綴ります。

デイサービス、デイケア完全拒否派

調剤薬局にはご高齢者の薬を、ご家族やヘルパーさんが取りに来ることもしばしば。

今日私が担当した、80代のお父様の薬を受け取りにみえた娘さん。

娘さんにと一緒に薬を確認したり、お父様の服薬状況や体調などをお聞きした。

その娘さんは、お父様の運動量が落ちてきている事を心配されていた。

『家ではずっと横になってテレビを見ているばっかりでちょっと心配です。』

血糖値の薬を3種類服用されている。 活動量が低下するとますます高血糖になるからと、心配されている。

そこで私はデイケアとかデイサービスに行かれてるんですかと尋ねた。

娘さんは

『父はそういうところに行きたくないんですって。 絶対に嫌だって言うんです。』

『でも、デイケアとかデイサービスとか行かないって言うその強い意志表示は良い事だと思う。嫌なことはやらないって言えるってことは、気力があるって事なんではないでしょうか。

マスク越しに娘さんのにっこりとした笑顔が印象的。

本当にその通りだと思った。

日々の活動量が減ってきていて困っている問題は後から考えるとして。

デイサービスやデイケアに行かない→困った

と私が考えていた事。この娘さんの視点からすると良い事なんだ。なんだか励まれたような気がした。

行かないと主張する事自体悪い事でも何でもない。

私の母はデイサービス断固拒否派である。

デイサービス拒否派にはあのかの有名な認知症治療専門医、長谷川先生おられる。 デイサービスの仕組みを考え日本に普及させた先生だ。長谷川先生が認知症になられてデイサービスに行った時のエピソードがある。 デイサービスのリクレーションが、つまらなくてお顔が歪んでいたという。それを知ったとき私は心底ほっとしたもんだ。私の母もデイサービスのリクレーションはたまらなく苦痛だったらしい。

ところで長谷川先生が書かれた『ボクはやとと認知症のことがわかった』にはそのことはふれられていない。そこ、ふれてほしかったな。

長谷川先生がデイサービスはつまらなかったと言うエピソードで励まされる人もいるのにな。

どんな介護の本を読んでもデイサービスデイサービスやデイケアに行っている成功例しか出てこない。まあ、本はそういうもんだよね。 典型的な成功例が書かれているわけでデイサービス断固拒否派の例は書かれていない。

でも世の中デイサービス断固拒否はは多い。

友人達や薬局で出会う患者さんの親御さんに聞きこむ事4カ月。

今のところ、ざっと私の私的統計で60%は断固拒否派 。

どうなる?この後。デイサービス、デイケア断固拒否派を背負った私達。

 

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